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【現地人脈活用】マレーシア・インドネシアでのパートナーの見つけ方

Salam Groovy Japanを運営するジェイ・ラインのマレーシア法人JL Connect Malaysiaでイスラム市場進出支援に携わっている橋本です。

ハラール市場進出支援で現地パートナーを探す場合、公的機関や展示会等での探索と並行して、現地企業人脈をキーとしたマーケティングを行うことがあります。この方法は属人的要素も強く、何か特別な方法のように思われている方も多いようです。そこで、今までのハラール市場進出支援経験から、そのプロセスをご紹介しましょう。

日本企業も招かれたクアラルンプールで行われた輸出向け試食&マッチングイベント

現地人脈マーケティングとは

ハラール市場で現地パートナーを探す場合、展示会出展、ビジネスマッチングイベントへの参加、コンサル会社に依頼等が、一般的方法といえるでしょう。知り合いで海外進出している方を探されて、ご相談される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

現地人脈マーケティングは、日本で知り合いに相談するのと同じことを、現地企業家に行います。そのためか、他の方法よりも手軽に実行できるとお考えの方や、成功の可能性が低いとお考えの方もいらっしゃいます。

現地人脈マーケティングのプロセス

現地人脈マーケティング行う場合のプロセスは、基本的には展示会出展等の方法と変わりません。

  1. 差別化できる商品特徴の把握
  2. 公開情報を活用した市場調査(ニーズ、ライバル、規制等)
  3. 輸入法制や物流の調査
  4. マーケティング素材の作成
  5. 商談

マーケティング素材

現地人脈に問い合わせをするにあたっては、詳細な商品情報は必須です。少なくとも次のマーケティング資料が、必要となります。

  • 会社概要
  • 商品カタログ
  • 価格表
  • ホームページ
  • 商品ビデオ(あればなおよし)

最初は英語版を作るべき

マーケティング素材を作成する際の言語について、私は、まずは英語版を作ることをお勧めします。なぜなら、英語版の資料は汎用性が高く、日本語⇔英語であれば、国内で質の高い翻訳ができるからです。英語が通じないイメージのあるインドネシアでも、企業の経営陣の多くは英語を理解します。


ご支援してきた企業では、マーケティング素材の準備を進めながら、現地に需要があるかどうかを打診します。その反応を見ながら、マーケティング素材の修正を行う場合もあります。そして、資料がある程度完成した段階で、現地人脈にパートナー探しを正式に依頼しています。

現地人脈マーケティング:メリットと課題

現地人脈マーケティングには、展示会等にはないメリットがあります。一方で、課題も存在しています。その両方を理解したうえで、展示会等と並行して進めることが、効果的な活用に欠かせません。

良質なフィードバック

資料を提示した後に、良質なフィードバックを得ることができます。通常の商談であれば、相手への配慮や手間の問題もあり、率直で具体的な意見を得ることが難しい場合も少なくありません。現地と信頼を構築している仲介者を通すことで、より率直な意見や知りたい点を掘り下げる質問を行うことが可能となります。

質的現地情報の獲得

パートナー候補として紹介する方は、パートナー探しを依頼した現地企業家本人である場合もありますし、その知り合いである事もあります。どちら場合でも、公開情報だけでなく、業界内の評判、社長の人柄、今までのビジネスの進め方等の、日本では知ることの難しい情報を得ることができます。

課題

現地人脈マーケティングの場合、偶然の出会いのような可能性は低下します。紹介する現地企業にも人脈の数には上限がありますし、人脈との社会的距離もあります。紹介行為は、紹介者の信用問題にもかかわります。そのため、知り合い全てが、紹介対象となるわけではありません。

このようなことから、紹介された以上に最適なパートナー候補と出会えたのではないかという可能性への疑念は、どうしても残ってしまいます。


私の今までの経験では、1週間程度でパートナー候補を紹介できた事例もありますし、全く候補が現れないこともありました。現地人脈マーケティングを活用したパートナー探しは、公開情報にはない現地情報や良質なフィードバックが得られる反面、それだけに頼った場合には、時間や進出機会のロス等に繋がることもあります。そのため、展示会出展等の方法と並行して進めることによって、ハラール市場進出成功確率を向上させることができるのです。

JL Connect Malaysia SDN BHD / ディレクター 橋本 哲史
Salam Groovy Japan運営会社のマレーシア法人JL Connect (M) SDN BHDのディレクターと、JAKIM戦略パートナー企業のコンサルタントを兼務。
2010年に日本果物のドバイ輸出事業に参画したことからイスラム市場との係わりが始まり、その後マレーシアとインドネシアを起点に現地企業家との事業を行う。訪日ムスリムツアー企画と現地営業、日本と東南アジア間でのビジネスマッチングやマーケティング等を経験する。

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